更年期のホルモンバランス変化

ここでは更年期世代に入り起こる、ホルモンバランスの変化は実際どのようなものがあるのか?

寄せられる相談の内容を取り上げて検証してみたいと思います。

55歳の私自身も含め、更年期世代に入るとデリケートゾーンの保湿力(粘液力)が衰え乾燥してきます。

普段から乾燥による痒みが出てきたり、自浄作用が衰えることで、ちょっとしたことで膀胱炎になったり、カンジタなどの感染症になりやすくなりますね。

フェムテックが騒がれ世の流行りのようになってきた近年は、その手の話しは巷にもたくさん溢れていますし情報もたくさん出ていますので、症状がない普段から保湿ケアを取り入れていくことが大切なことなのは言うまでもありません。

今日は、もう少し踏み込んだ性交痛のお悩みのお話しです。閉経後の女性の二人に一人が何らかのトラブルを抱えているという数字が出ています。人には相談しにくい症状の一つとして、膣の入り口の皮膚が老化で硬くなって弾力性を失っていくためパートナーとの行為が困難になってきたという相談が数多く寄せられています。この年代に入ると男性側も若い頃とは違いだんたん衰えてきて、あまり盛んではなくなっていきますが、女性は特に、一度痛みを感じてしまうと脳がその時のことを記憶してしまうため、ラブタイムになってもその気になれなくなってしまったりして、どんどんその機会が減り、放置してしまうため、皮膚の老化が進んでますます困難になってしまうようです。例えば、症状が無くてそのことに気が付かず、久しぶりにパートナーとのラブタイムがやってきて、初めてその困難な自分の身体の状態に気が付くという人が多いようです。日頃からのケアが大切なことがこういう状況になって初めて気付くことになります。さて、そうなってしまったらどうすれば良いのか?何か方法はないのか?先輩達や、みんなはどうしているの?と思い取り上げました。

医療的にはこれら全般のトラブルを総称して「閉経関連泌尿器生殖器症候群:GMS」と呼ばれており、ホルモンの変化である、エストロゲンの減少でおこる症状とされています。要は膣と外陰部の組織がやせて潤い不足になるために起きる様々な症状のことです。(ツライ・・・(-_-;))婦人科的に調べてみました。

①血流と膣分泌液の減少  ・抹消血行の減少で栄養機能が低下・線維芽細胞が減り保水レベル低下➜濡れにくくなり痛みを感じやすくなる=性交痛・かゆみ・灼熱感

 

②膣粘膜上皮の形能学的な変化 ・上皮が薄くなり血流低下で外傷を受けやすくなる・コラーゲン減少により膣粘膜のヒダが扁平化する➜痛みを感じやすい=性交痛

③乳酸桿菌の減少と膣phレベルの上昇  ・上皮細胞グリコーゲンが減少し、膣内の酸性を保つ乳酸桿菌も減少するためph値が上昇して細菌が成長しやすい➜ニオイ、かゆみ、膣炎や尿路感染を繰り返す

婦人科での治療として調べると、●エストロゲン補充療法、●非ホルモン療法:保湿剤、潤滑剤、膣ダイレーダー、バイブレーター、炭酸ガスレーザーを使う「モナリザタッチ」などがあります。(詳しく調べればまだありますが有名なところとして)

さあ、すぐに婦人科に相談!もちろん大切ですが、まず自分はどの状態で何に困っているのか?どうしたいのか?の目標をもって向き合うことが大切だと感じています。相談者の中には婦人科で「モナリザタッチ」を4回連続で受けたけれど、パートナーとのラブタイムの満足は得られなかったという方もいました。その方は、膣の中よりも外側(入口)が極度に委縮が激しいようで、レーザーでは外側の改善が見られなかったのだそうです。なので痛みを伴う記憶が強烈に残ってしまい、大切なパートナーとの時間も苦痛になってしまっているとのお悩みでした。現在は硬くなってしまった皮膚を柔らかくするために毎日のオイルによるマッサージを続けてみているそうです。少しでも改善してくれる、もしくはこれ以上の劣化を防ぎたいのだそうです。これは程度の差こそあれ、これは私自身も他人ごとではないお悩みでした。

思ったことは、みな更年期になると出て来る症状ですが、パートナーが居ないと気が付けない悩みもあり、

気が付かないうちにもっと進んでしまう場合もあるということです。骨盤底筋群が弱くなり、酷くなれば子宮脱などにも繋がってしまいますので、セルフチェック、セルフケアがいかに大切なことか!を寄せられる相談で実感しております。本日はここまで。今後もこの問題で続けてコラムを書いていきたいと思います。

後日、専門家にも登場してもらおうと思います。

Written by YUMIKO.M(代表)